仙台石巻でのスケッチを終え
無事に東京へと戻ってきました。
スケッチの会場となった石巻赤十字病院は
大規模な病院で、平日と言えどたくさんの方々
が描かれに来てくださいました。
お子様が大きくなられたときに、
亡くなったお父様のことを忘れてしまわないようにと
震災によって失ってしまった大切な思い出を
取り戻すために来てくださった方もいれば
家族が笑顔で一緒にいられることの大切さを実感し
震災後の今この瞬間を、これから先に
残せる思い出にしたくて来てくださった方もいらっしゃいました。
被災地に訪れて地元の方々をお描きするのは
初めてでしたが、実際にお描きしてまず印象的だったのは
笑顔の方が思っていたよりも多かったことです。
過去にとらわれることなく未来に向かって歩んでいる方々を
見られたので、「心の復興」は
順調に進んでいるのかなと思いました。
しかし、「生活環境の復興」はまだまだのようです。
被害の大きかった地区へ行くと今なお手を付けられずに残っている
震災の爪痕をまざまざと見せつけられます。
崩れたコンクリートや曲がった金属といった目の前に広がる無残な光景、
それらが完全に取り除かれるまでは
3メートル以上ある防波堤を乗り越えて波が襲ってくるその恐怖を
思い出さないことはないでしょう。
自分が生まれ育った故郷が同じ状況になったとしたら・・・
今まで映像や画像を通して断片的にしか
見ることがなかったですが、
現地をこの目で見て、そう考えることができました。
一日も早い被災地の復興を応援します。
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